表と裏の高速回転

色々な気持ちを忘れない様に

メサイヤコンプレックス

私は2chをよく見る。

 

ただ見ているだけ。

書き込みは、何か怖くて出来ない。

書かれている内容を読むのが楽しいのだ。

 

そう言うのを「ROM専」と言うらしい。

 

後、がっつり「板」という物に直接アクセスするわけではない。

「2nn」という、ニュースが並べられたサイトや、「2chのまとめのまとめ」で色々興味をそそられるネタを眺めている。

 

その中で。

 

「人生が捗る方法」

 

なるスレッドがあった。

どんな方法なのか、とても気になったので覗いてみる事にした。

 

内容はと言うと、「自己肯定感を高める」とか、「楽しむ」など、私も実践している内容が書かれていた。

 

そうだよね。ふんふん。

 

納得しながら読み進めて行くと、否定的なコメントが目立つ様になってきた。

 

—こんな時間に書き込める人間に物を教えてもらいたく無い。

とか、

—この俺様には何も響かない。

等、

一向にアドバイスを参考にしようとはしない人々の声。

 

勿論、ネタも含まれているだろう。

 

そして、表題の言葉を使うコメントにぶち当たった。

 

—いるんだよな、こういう、

 

メサイヤ(救世主)コンプレックス」

 

を拗らせた人間がな。

 

??

 

こんな単語初めて聞いた。

早速wikiで調べてみる。

 

一部抜粋

「基底にある自尊心の低さを他者を助けることからくる自己有用感で補償する人々をも含める。」

 

成程。

 

実は私、

 

鍼灸師

 

だった。

 

資格は更新制では無いので、ずっと鍼灸師ではあるのだが、今は違う仕事に携わっている。人に施術をしなくなってもう7年程経つ。と言うわけで過去形。

 

大学を卒業し、所謂量販店で店員として働いた。そしてある時、レジを打ちながら思った。

 

—向かいの人は、私の事など直ぐに忘れるだろう。私は路傍の石でしかない。それは嫌だ。もっと、人と繋がりたい。深く。強く。

そんな欲求が膨れ上がっていた。 

 

「少年誌シンドローム

 

私の造語。

 

自分には何か特別な才能が宿っていて、何かのきっかけで、凄いドラマが始まる。

それを信じて私は、エサを待つ雛の様に、ただ口を開け鳴き続けた。

一向に始まらない一大スペクタクルと、勝手に過ぎていく時間。

 

自分から動かないと始まらないのでは?

 

そんな当たり前の事を20歳を過ぎてようやく気付いた。

 

仕事を辞め、家族を説得し、飛び込んだ東洋医学の道。

 

そして、紆余曲折あったが、何とかストレートで合格できたのだ。

 

それから十年程、治療家として働く事が出来た。

 

カッコよく書けばこんな感じ。

 

ひっくり返すと、私は要領が悪く、量販店の店員の仕事がただただ出来なかっただけ。

次から次へとやってくるタスクに追いつき追い越され、叱責され、呆れられ、仕事にも私にも、嫌気がさした。

 

そんな劣等感の塊だった私。

他者を救う事で自己も救う。

そんな職業を夢見た。 

 

それが、鍼灸師という訳。

 

正にメサイヤコンプレックスだ。

 

 

あの時にこの言葉を聞いていたら、

 

—自分が気持ちよくなりたいだけだろう。他人様に迷惑をかけるんじゃないよ。偉そうに。

 

と皮肉屋にめちゃくちゃ言われて断念したかも知れない。

 

本当に知らなくて良かった。

 

そして今。

 

私なりの幸せを皆に伝えたい。と記事にした。

 

独善的に押し付けるのでは無く、傍らにそっと置く。そんな言葉を紡ぐ事が出来たらいいなあ。と、日々精進している。

 

 

 

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