先日、幼少期よりの夢であったエアブラシを購入した。
それに伴い、かねてから考えていた楽しい作戦。それを実行に移すべく、準備を始めた。
…しまった。
買い過ぎた。
某家電量販店や某OFFに行く度に、ついつい買ってしまう。
私の中にいる
「買うボーイ」
と呼ばれる部分を、押さえつける事ができなかった。
いや違う、寧ろ今回は放置してみたのだ。
今まで私は、我慢が美徳であると信じて疑わなかった。
だが、心の中の、我慢の優先順位をたまに下げてあげる事も必要だと感じていた。
「楽しい」
感情を、お金で買ったって良いじゃ無いか。
自分で自分を認めて許す。
これが大切だよ。と買うボーイは言う。
何を若造が、と表面では取り繕った。
しかし、今まで不要と押さえつけていた努力自体に意味や価値があったのか、私には分からなくなってしまっていた。
写真の風景は私の子供の頃の夢だ。
これが現実の物となり、素直に嬉しい。
買うボーイからのバトンを、この年の私が受け取る。
器用では無い私だ。組み立て、色塗り、諸々の課題が噴出するだろう。
成程。そう言う事か。
今の私は、
「我慢の中の楽しみ」
を知っている。
あの時にこれがあっても、きっと宝の持ち腐れになっていただろう。
買うボーイに任せろと一言。
私はニッパーを握った。