私は、あまりしてこなかった様に思う。
集積所へのゴミ捨てに始まり、ご飯の支度や、色々な場所へのお使い等の、
「家の手伝い」
と言うヤツを。
ただ、
アレ一つを除いて。
母親が夕飯の準備をしている。
私は決死の覚悟でそこへ向かう。
下手をすれば命に関わると真剣に考えていた。
その名も、
「風呂の湯沸かし」だ。
団地に住んでいたあの頃。
我が家では、バランス釜と言うシステムでお風呂を沸かしていた。
うん。水は風呂桶に充分溜まっている。
さあ、ガスの元栓をひねろうか。
そして、上部のツマミを押しまわす。
ツマミは押し込んだまま、下部にあるハンドルを回し、「かちっ」と鳴らす。
ツマミはそのままで、20秒程我慢。
そろそろだ。
3と書いてある所迄、勢いよくツマミを回す。
—頼むぞ。
…
—ぼっ。しゅわ〜
よし。
一回で成功し、ほっと胸を撫で下ろす私。
日によって何回も失敗する時もあった。
行為を繰り返しながら、私はよからぬ事を想像し始める。
そう、それは、
出したガスの行き場。
ひょっとしたら、そこかしこに隠れていて、何回目かの「かちっ」で、爆発するのではないか。
そんな、ハラハラしながらお手伝いをした思い出。
それがなんと、ガシャポンに。
その名も、
「♾️(無限)バランス釜」
うん。
個人的な趣味全開。
賛同者は、っと、
ひいふうみい…。