表と裏の高速回転

色々な気持ちを忘れない様に

誘惑

友人と、大阪へ。

興味の無い友人をダシに使って申し訳ないと思うが、どうしても行ってみたかったのだ。

 

日本一を達成した後の阪神百貨店に。

 

嫌いな行列に並ぶのも今回ばかりは仕方ない。

 

土曜日の夕方、都会の喧騒を久しぶりに感じながらヨドバシカメラ駐車場から阪神百貨店へ。

 

事前に調べていたが、グッズ売り場は八階。二階より店に入ると下への矢印が。

 

何故か分からないがその通り誘導されてみた。

 

着いてみて納得。

外に行列を作り、直通エレベーターで八階へ行く仕組みになっていた。

幸いな事に、並んでいる人は多くなかった。

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並んでいる最中、壁面に目をやるとこんなポスターが。

やはり、お目当てのピンバッジは売り切れか。

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そして、数量は二個まで。

友人が興味無いのがミソである。

 

計四個フォーミー。

 

ものの一分も経たず、我々はエレベーターに招き入れられ八階へ。

 

そこは、年末のお歳暮会場の如き熱気に包まれた、タイガースの聖地と化していたのだ。

ある店員さんは声を上げ、またある店員さんは商品をひっきりなしに補充し、その場を盛り上げていた。

 

何が良いだろう。

そんなに高価で無くても良い。

記念になればそれで。

 

そう言えば、祖父も1985年の日本一の際、私に渡す為にこの行列に並んでヘルメットやメガホンを買ってくれたんだと思うと胸が熱くなった。

 

そして、最終選んだのは、

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タオルとアクリルスタンド✖️弍。

1セットは、阪神ファンの同僚にプレゼントしようと思っている。

 

関係ない友人よ。

巻き込んでゴメン。

お詫びにご馳走するから。

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50前の人間がするお礼がコレか。

 

すまん、友よ。

私はどうしてもポテトが食べたかったんだ。

 

おしまい。

 

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お味

—そんな昔の事良く覚えているな。

 

殊に最近良く言われる。

 

私は懐古主義に入り浸り、失われた感情を呼び起こそうとしている。

 

マーガリンの雄、

 

「ラーマ」が終売するらしい。

 

そんな話を聞きつけ過去を振り返る。

自然と、このCMに行き着いた。

 

「ラーマ奥様インタビュー」

 

全国各地のマダム達にラーマを塗ったパン片を振る舞う。

その中で忘れられないフレーズが飛び出した。

youtu.be

 

「まったり」

 

そんな味の表現が存在するのか。

私も、周りも一様に衝撃を受けた。

 

そして今。

 

思いを共有するべく。

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ラーマ購入。
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CM同様トーストしていないパンに塗りたくって食べてみた。

 

まったり。

 

どこにある、その感じ。

私の愚鈍な味覚よ、総動員で事に当たれ。

 

朧げ乍ら見つけた。

 

それはきっと、舌触り。

 

雲丹や白子のような、絡みつくそれ。

 

これが、まったりなのか。

 

そうに違いない。

 

ただ、ラーマもきっと進化を遂げている筈。

当時そのままでは無いだろう。

 

あの頃、食べたのか食べて無いのか。

もう、思い出せない。

 

マネをしたのかどうかも。

 

作り出したフェイクの思い出は意味を成さない。

私の前には電灯の紐が、幾つもぶら下がっている。

手当たり次第引っ張って、付くかもかもしれない鈍いあかりを、私は求めている。

 

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天命

長かった。

 

 

ようやく、

 

 

報われた。

 

一番最初の感情は何故か、

 

安堵。

 

ほっとした。

 

本当に、ずっと応援していた。

 

言いようの無い、説明のつかない片思い。

 

自分にとって、

 

縁もゆかりもない対象に。

 

時に、浮かれ、

 

時に、自暴自棄になった。

 

一度は、もう、応援しないでおこうかと思ったのに。

 

独り勝手に振り回されて疲れ果て、皮肉屋にもバカにされ。

 

そんな、勝てない自分を重ねて悔しくなった。

 

でも良かった。本当に。

 

何故私は、ずっと好きなのか。

 

今、やっと分かった。

 

私の臀部に生まれつきある痣。

 

ずっと消えない痣。

 

これは、

 

きっと、

 

「猛虎斑」

 

我、天命を知る。

 

私は一生、虎党だ。

 

日本一、おめでとう。

 

そして、ありがとう。

 

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love telephone from …

この間、仕事中に電話がかかってきた。

 

スマホのディスプレイを見ると、

 

「カナダ」

 

と表示。

 

最近私は歳のせいか、物忘れが激しい。ふと思った事を行動に移している最中に忘れてしまう。調べ物をして、スマホを触っている最中に忘れてしまう。トイレに行きたかったはずなのに冷蔵庫を開けている、等。

 

コレも自然の摂理と諦めてはいるが。

 

電話は鳴り続ける。

 

ああ、

 

「金田さん」

 

ね。勿論全く覚えていない。自分の記憶に全く自信がないので、暫く同調しながら糸をたぐって行こう。

 

そう思い、通話ボタンを押した。

 

いつもは、私が

 

—もしもし

 

と機先を制するのだが、今回は向こう様の出方を見ようと、黙っていた。

すると、聞こえてきたのは、

 

自動音声。

 

—〜ファイナンスです。支払い期限を過ぎて法的措置に移行します。オペレーターと繋ぐ場合は1️⃣を押してください。

 

…押さない。押すものですか。

 

くそ、振り込め詐欺電話か。

 

腹たち紛れに通話を切らないでほうっておいたら、程なく切れてしまった。

 

様々なシチュエーションを考え、動かない頭をむりくり働かせてこの結果。

 

怒りの感情が湧き上がって来た。

 

仕事が終わり、まだその気持ちに整理がつかない。

普段はそんな事しないのだが、通話履歴を見た。

 

—カナダってなんやねん。

 

見れば、

 

カナダは、金田では無く、国の方。

そして、文字には続きがあり、

 

ケベック

 

と、記されていた。

 

どんな都市だ。

 

イライラしながらも、その土地を調べてみた。

 

—…。とても素敵な街じゃないか。

 

歴史を感じさせる街並み。

 

セントローレンス川沿いのシャトーフロンテナック。

 

ノートルダム大聖堂

 

ケベック要塞。

 

何処も絵葉書になるほどの素敵な風景。

 

外国旅行経験皆無の私。

 

しかし、この景色達を見て行ってみたくなってしまった。

 

くそぅ。

 

一本の迷惑電話。

まだ、私の感情は、上手く着地出来ずにいる。

 

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手のひらサイズの夢

私はガチャガチャが好きだ。

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友達と私、そしてそれぞれの母親の計4人。駅前の玩具屋さんの軒先で、ソレをやった後、家路に付く風景が浮かんだ。

 

きっとコレが一番古い記憶。

 

当時ハマっていたのは、キン肉マン消しゴム

 

略してキン消し

 

私も友達も、本編には出てこない殺虫剤を模した超人を甚く気に入っていた。

一緒にそれを、模写して遊んだなあ。

 

後、20円ガチャも大好きだった。10円玉を重ねて入れるタイプのヤツだ。

 

昔のガチャは、今とは違ってディスプレイに描かれた物が出てこない事が当たり前だった。

中には、どう遊んでいいのか全く見当もつかないヤツまでいた。

 

ほぼほぼハズレの中に、何かは思い出せないが、鉄で出来た物が当たった時の興奮といったら。

 

ほんと、低投資で楽しませてもらいました。

 

それからは、あまりやる機会も無くなっていき、またガチャ熱が再燃したのは結婚して子供が産まれた頃。

 

当時、立派なおもちゃを買い与える程の甲斐性も無かった私。手頃な価格で楽しませるアイテムが、ガチャにはいっぱいあった。

アンパンマンやら機関車トーマスやら。

ミニチュアが好きな私も、一緒になって楽しんだ。

 

そして、今。

 

バンダイナムコ様が、

 

ガシャポンドリームコンテスト」

gashapon.jp

なる大会を開催している。

 

「こんなの見たことない!」

 

をテーマにガチャのアイデアを募集しているのだ。

 

締切は、10月31日。

 

私は、今現在8つのアイデアを描いた。

 

これのうち、一つでも採用され、商品化されたら、品切れになるまで回し続けるだろう。

 

もし、ボツになっても、この場を借りて紹介したいと思っている。

 

皆様もエントリーされては如何でしょうか。

 

童心に帰る事が出来て楽しいですよ。

はい、私はいつも童心ですが。

 

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タビボウロク 愛知県 後編

旅の目的。

 

ひつまぶしを食べること。

 

それが達成でき、お腹も心も満たされた私。

 

この後の予定は何にもかんがえていなかった。

 

でもね、やっぱり、見ておかないと。

 

その名も、名古屋城

 

子供達同士で旅行のお土産交換をよくしているので、それも買わないといけないだろうし。

 

地下の駐車場に車を入れて歩いてすぐ、入り口に到着。

 

なに?入場料。天守閣に上らないのに?近くまで行くだけの為に?

 

一人500円也。

四人で2000円。

 

うーん、頭の中で数式が飛び交う。

旅の予算等は決めてはいないが、とても見たいかと言えば…

 

—うん、辞めておこう。近くにお土産物屋さんあったし。ね。そっちでお金使おう。

 

説き伏せる前に踵を返す私。

 

知らない知らない。聞こえない。

 

ほら。どこか外から見えるでしょうよ。

 

お堀の側を歩いていると、

 

ほら、ほらほら、見えた。

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あーよかった。

 

 

どこよ、どこよ、と言う家族を尻目に歩く。

 

寧ろ、逃げた。

 

さあ、お土産物屋さんだよ。

きばって友達への贈り物、見つけなさいと、子供を解き放つ。

 

私もウロウロする。

 

そうか、今大河ドラマをやっているんだ。登場人物達のパネルがあった。

そこには結構な人だかりが出来ていて、隙間を見つけて歩くのも一苦労。

 

導かれる様に奥へ。

その先に、まさかの。

燦然と輝く記念メダル自動販売機が。

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隣には、刻印マシンまで。

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紛う事なき、ノスタルジーの入り口の前に、私は立った。

 

このマシンを初めて見たのは1981年。

 

「神戸ポートアイランド博覧会」

 

記憶はほぼ無いが、このメダルを買ってもらい、刻印したのははっきり覚えている。

何故なら、苗字と名前のスペースを入れ忘れられたから。

それでも嬉しかったなあ。

鉄のアイテムが好きになったのはひょっとしてあの時か。

 

現役で稼働していてくれて、ありがとう。

そう呟き、お金を入れる。

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刻印?

 

勿論。

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ああ、名古屋。

 

私の全てを満たす、魅惑の都市でした。

 

おしまい。

 

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タビボウロク 愛知県 前編

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—今行かんでいつ行くん?

 

妻の言葉が、私に突き刺さる。

今まで、

 

「いつか」

 

と言って誤魔化していた。

 

逆に、

 

知ってしまう事の怖さ。

 

それも勿論あった。

 

だが、もういい頃合いじゃないか。

美味しい物が美味しく食べられる内に。

 

そして9月某日。

 

我々は一路愛知県へ。

 

いつもなら、名阪国道で東へ向かうのだが、今回は初めて名神高速を使って見る事にした。

 

これが大当たり。

 

やはり、高速自動車国道だけの事はあり、車線も多くとても走りやすかった。

 

途中、数箇所サービスエリアに寄りながらも、無事愛知県へ。

 

何が目的なのか。

 

そう、私は食べたかったのだ。

 

本場名古屋の

 

「ひつまぶし」

 

を。

 

何回か、お邪魔していたが、今迄一回も、食べてはいなかった。

 

卑しい身分の私などがこんな高級なメニューを食べて良いものなのか。

憧れは憧れでそっとしておいた方が良いのでは。

 

こんなネガティブな感情が、私を苛んでいた。

 

いや、どんな言い訳をしようが、もう現場に着いたのだ。

 

後は野となれ山となれ。

 

前日より調べていたお店達の中から近い所を探す。

 

あった。

 

それは、うなぎの名店。

 

「しら河」

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近くまで来てネット予約が出来ると知る。

慌てて申請すると、10組の待ち。

なんとかありつけそうだ。

 

店の外には、割烹着の方。親切にも駐車場所に誘導してくれた。

 

妻は待っている間、近場を散歩しようとスマホの地図を見せてきた。

 

知らない名前のショッピングセンター。

 

違う種類の涎が湧いてくるのが分かった。

 

ダメだ。いけない。目的を見誤るな。

 

もし、ハプニングが起きて、食べられないなんてコトが起きたら。

 

断腸の思いで断った。

 

じっとり汗ばむ陽気の中、車中で待つ事およそ30分、店内に呼ばれ10分。

 

2階の一番奥、靴を脱いであがるお座敷に通して頂いた。

 

もう、テンションMAX。

 

さあ、メニューを見る。

 

—ミニもあるみたいやで。

 

道中あろう事か、子供達は空腹に耐えきれずおにぎりをたべていたのだ。

 

そんな私の言葉を聞き入れず、普通サイズを注文しよった。

 

ええい。残ったら任せておけ。わたくしめが一粒残らず平らげてやるわ。

 

ドキドキ高鳴る胸を押さえつけ、平穏を取り繕う。

 

そうこうしている間に、襖が開く。

キタヨキタヨ。

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蓋をそろりそろりと開けると、
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まっ眩しい。

 

輝くうなぎがみっちり。

 

はあ。幸せ。

 

ぼーっと、暫く見とれてしまっていた。

 

いかんいかん。

 

食べてナンボ。

 

しかし、ひつまぶしの食べ方がある。

ちゃんと、その通りにしないと。

 

一杯目。そのまま。

二杯目。薬味を乗せて。

三杯目。出汁を注いで。

四杯目。お気に召すまま。

 

やってみたら、

 

どれも。

 

これも。

 

三百六十度、全方向。

 

旨い。

 

脳天が痺れる程旨い。

 

特筆すべきはやはり、うなぎ。

 

「皮ぱり身ふわじゅわ」

 

私の稚拙な表現ではこれが限界。

 

本当に今まで食べていたうなぎとは違っていた。

 

当たり前と怒られるかもしれないが、舌に骨が当たらないのだ。

 

ただただ柔らかい何か。

 

そして、身が分厚い。

 

イコール、旨い。

 

あれよあれよと言う間に食べ終わる。

 

ああ、幸せだ。

 

?!

 

子供達も完食。

結構な量なのに。

 

皆満足。

 

こんな事ならもっと早く来たら良かった。

 

「来ず嫌い」

 

は、良くないと思う私でありました。

 

後編へ続く。珍しく。

 

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