表と裏の高速回転

色々な気持ちを忘れない様に

魔法のコイン

 先日、某家電量販店に行った。

 

目的はwifi無線LANルーター

 

現在我が家には、ニンテンドーSwitchが何と、

 

3台。

 

もある。一人者の時には考えもしなかった。同ハードの多数所持など。

 

後、スマホが4台。パソコンが2台。

 

 全てを同時接続する事はまず無いが、スプラトゥーンを二台接続するとどうしても通信状況が悪くなってしまう。

 

きっとルーターボトルネックになってしまっているだろうと、某に来た次第である。

売り場に着くと、あるわあるわ、ルーターの種類が。山の如し。

 

 

—どれが良いの

 

—わからない

 

—調べてないの

 

—コクリ

 

慌ててスマホを取り出し色々見てみるが、

 

よー分からん。

 

さんざん値段と数字の睨めっこをして、ようやく二つに絞った。

 

二択。

 

私はどうも、二択が苦手だ。

間違った方をいつでも選ぶ。

ただ、プレッシャーが尋常では無い。

ええい。ままよ。

 

指が商品を指そうか指すまいかの瞬間。

 

横からの黒い影。

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何かお困りでしょうか?

店員さんか?いや違う。

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黄色いボディのニクいやつ。

某インターネットプロバイダのセールスさんであった。

猛禽類の鋭い視線は彼だったか。

 

いやいや、皆様ご安心。

私は、この黄色のプロバイダを利用してつかまつっておる。

落ち着いて、色々質問させて貰った。

 

—買うとしたら、この種類ですかねえ。

それはそうと、ウチのプロバイダ使ってくれているのですね。他のサービスは?

 

—以前は電話とTVのサービスをしてましたが、今はネットのみです。

 

—それでしたら、電気を纏めて…

 

—いやいやいや。それをするつもりは。

じゃあこの商品を買って帰ります。

 

と踵を返そうとした刹那。

彼はタブレットを取り出し、

 

—コインは、お持ちでは?

 

コイン?何ですかそれは?

 

—宜しければ、お名前を教えて頂いても?

 

ひととおり告げると、タブレットで何やら調べ始めた。

 

—あっ。ルーター、一年間無料のコインがございますが。

 

私はいつのまにかコイン持ちになっていた。しかも、二年分。

新しいルーターをタダで貰えるなんてねえ。うふふ。

 

—向こうでお手続き致します。

 

お安い御用でさあ。

ホイホイついて行き、必要事項やらを記入した。

 

さあ、いでよ、新ルーターよ。

 

—じゃあ終わりましたので。

 

え。ルーターは?

 

—切り替えておきます。

 

無いの?

 

—お宅に据え付けている、設備についてございます。任意のライトが点灯しておれば、使用できます。切り替えに多少のお時間を頂きますが、早い場合で、1時間もあれば。

 

…入ってやんの。家にあるヤツ。ルーター機能。

 

イヤイヤイヤイヤ。違う違う違う。

 

本来買わないといけない物がタダで手に入った。よしとしなさいよ。

 

そうだよね。…そうなんだけども…。

 

何だろう。この胸のしこりというか、モヤモヤというか。

 

何とか、消化しようと、頑張った。

 

結局、何でも出来る魔法の

 

コイン

 

と思う事にした。

 

それに呼応する様に過去の思い出がやってきた。

 

私は、皆様のご想像の通り、夢見がちな少年。

大人になったら、パンダになりたい。

とか、マンションの裏庭に、サーカスが来ると吹聴して回った。(マイライフという映画で同じシーンがあってびっくりしたが)

 

その私が、鉛筆削りを買って貰った。

今も昔も家電好きだからか、電動鉛筆削りをねだった。

兄弟が手動なのに、私だけ電動に出来る訳も無く。

 

何か機能。電動に負けない凄いのが欲しい。

 

そして見つけた。

 

この鉛筆削りスゲーんだぜ。

下に穴が開いてるだろ。

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ここに鉛筆を突っ込んで回すと、どうだい。そこはかとなく削れているだろう。

 

と、母親に虚勢を張った。

 

あの時も、この魔法のコインを持っていたなら…

 

 

…私は今も夢見がちな

 

中年

 

である。

 

 

 

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