表と裏の高速回転

色々な気持ちを忘れない様に

根幹

今週のお題「何して遊んだ?」

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 私は「落書き」が大好きだ。

 

 描くものさえあれば、何処でも1人でも楽しめる。

 誰の干渉もない、数少ない私の自己表現方法だ。

 

 ただ私の事。変なこだわりがある。

 

 大きな画用紙や、スケッチブックに描くのはあまり好きでは無い。というか、落ち着かない。

 

 ノートの上の余白や、教科書の隅っこに5センチ角程の絵を描くことが好きなのだ。

 

 しかも、授業中に。

 

 周りがノートをとっている。その中で、私は「落書く」。

 

 今思えば、背徳感だろう。

 

 得体の知れない感情がクセになり、先生の目を盗んでは、落書きに勤しんでいた。

 

 そんな、バカな私だが、大学生になる事ができた。

 

 人間不信。

 

 あの一件から、いまだ脱却できず、もがいていた頃。

 

明るい彼が話しかけてくれた。

 

ワタシミタイナモンに。

 

次の日も、その次の日も。

 

成程。

 

分かった。

 

これは罰ゲームなのだ。

 

何かの勝負に負けた彼が、私と仲良くなるという。

 

 後日、赤いヘルメットを被り、大成功の立て札を待ち、私の前に現れるだろう。

 

 自虐ネタは慣れっこだ。

 付き合ってあげよう。

 

そんな中。

 

講義中、並んだ机で回したノート。

 

「絵しりとり」

 

上記の絵を私が描いた。

 

 彼は声なく笑い、難なく次の絵を描いた。

 

これが、分かるとは。

 

赤メットは、今現在も現れていない。

 

私は彼を恩人、又は、親友と呼んでいる。